世の中にビジネス用語はたくさんあります。
ですが、数あるビジネス用語の中でも、協会を作ろうとしているあなたに、ぜひ知っておいてほしいものがあります。
それは
ゴーイング・コンサーン(going concern)
という言葉です。
メジャーなビジネス用語ではないかもしれませんが、協会にとっては重要な言葉です。
今回は、この「ゴーイング・コンサーン」について説明します。
ゴーイング・コンサーンのもともとの意味
ゴーイング・コンサーンのビジネス用語としての意味は
「いったん始めた事業は、きちんと継続する」
というものです。
生活でいえば、
- ペットを飼うなら、最後まで面倒を見る
- ダイエットすると決めたら、決して暴飲暴食をしない
こんな感じです。
この言葉、もともとは会計用語でした。
会社の会計を考えるとき、
「会社は倒産することなく、永遠に存続する」
と仮定していろいろな計算を行います。
これが転用され、
「いったん始めた事業は、きちんと継続する」
という意味にもなっています。
協会にとってのゴーイング・コンサーン
この言葉を協会に当てはめると
いったんスタートした協会は、決して止めることなく、きちんと継続する
ということになります。
- ヨガの協会を作ったら、ずっと、ヨガの協会として活動を続ける
- 食育の協会を作ったら、ずっと、食育の協会として活動を続ける
ということです。
ある協会の理事長が、以下のように語っているのを聞いたことがあります。
「協会を運営するのはじつは苦手だ。面倒くさいことが多い。でも、協会を立ち上げた以上は続けなくてはならないし、自分がやらなければ誰がするんだ、とも思う」
立派な決意だと思います。
「面倒でも続ける」これがゴーイング・コンサーンです。
なぜ協会にゴーイング・コンサーンが重要なのか
ゴーイング・コンサーンあたりまえのように思えるかもしれませんが、そうではありません。
ゴーイング・コンサーンは、会社よりも、むしろ協会にとって重要な言葉なのです。
会社の場合、業績が悪くなったら事業内容を変えることがよくあります。
たとえば、
- かつては不動産を扱っていた会社が飲食チェーンの会社に変わったり
- かつてはSNSを運営していた会社がゲーム会社に変わったり
そうした例は枚挙にいとまがありません。
会社は、生き残るために事業内容を変えることができるのです。
なぜなら、株主がそう望むからです。
しかし協会の場合はどうでしょうか。
協会は会員によって成り立つ存在です。
会員がいる以上、活動内容をやすやすと変えられないのが実際のところです。
昨日までヨガの協会だったところが、明日から食育の協会に変節するわけにはいきません。
なぜなら、会員が、望まないから。
つまり
「必ず継続する」
「活動内容を変えない」
そうした覚悟が、協会には必要なのです。
まとめ
ゴーイング・コンサーンとは、「いったん始めた活動は、決してやめない」という意味。
とくに会員がいる協会にとって、重要な言葉です。
ぜひ、覚えておいてください。