協会を運営するとき、
協会は人の集まりであること
を忘れないようにしましょう。
「そんなアタリマエのこと、わざわざ言われなくても分かっている」
という意見もあるでしょう。
ですが、案外、「協会は人の集まり」という言葉の意味は、分かっているようで分かっていないもの。
とくに会社を経営していた人や会社に長く勤務していた人が協会を作るときに「分からないまま」作ってしまっています。
それが失敗のもとになります。
会社は「人の集まり」か?
質問です。
会社は「人の集まり」でしょうか?
「それはそうでしょう。だって会社は組織だし、オフィスには社員が集まっているじゃないか」
そう答える人が多いと思います。
でも、正解は、
「会社は人の集まりではありません」。
意外に思うかもしれませんが、会社は「人の集まり」ではないのです。
その証拠に、多くの会社は
「少数精鋭」
を理想とし、業績を改善するためにしばしば人員削減(リストラ)をします。
人数の多い大企業でも
「可能なかぎり少数精鋭を目指したい」
という本音に変わりはありません。
つまり会社は本質的には「人の集まり」ではないのです。
協会は「人の集まり」か?
会社と違い、協会は「人の集まり」です。
会社にとって従業員が多いことは何の自慢にもなりませんが、協会にとって会員が多いことは自慢になります。
協会には「少数精鋭」といった概念はありません。
会員をリストラすることもありません。
協会は「人の集まり」だから、人を減らすことには意味がないのです。
そういう本質を持つのが協会ですから、協会を運営するには
「人を理解する」「集団を理解する」
そのための知識や感覚が必要です。
つまり、会社を運営するように協会を運営することはできない、ということ。
行動原理がそもそも異なるのです。
会社を経営していた人や会社に長く勤務していた人が協会を作ったときに、
会社の感覚が抜けきれず、
「行動原理が異なる」
ということを理解せずにやってしまうので、よく失敗します。
思いあたる人は気をつけましょう。