「こうしたらうまくいくのではないか」
「この方法で人気が出るかもしれない」
「ターゲットはきっとこういう人たちだ」
「価格はこのくらいがいいのではないか」
協会にかぎらず、ビジネスのようなことを行う場合は、このような「仮説」を立てるのが普通だ。
仮説をたてたら、正しいかどうかを試す。
いわゆる「仮説の検証」だ。
このとき、
「最初の仮説は、ほぼ間違いなく外れる」
ということを知っておきたい。
「仮説」は、そうそう当たらない。
宝くじみたいなものだと思ってもよい。
なぜ当たらないかというと、最初の仮説にはおそらく大量の間違いが含まれているからだ。
大企業といえども、「仮説」はめったに当たらない。
つまりヒット商品といものはなかなか出ないのが普通だ。
大企業はそれこそ何百という商品を世に出し、ほんの一部がヒットし定着する。
1つのヒット商品の陰で何百という商品が日の目を見ずに市場から消えている。
その証拠に、コンビニエンスストアの菓子売場を観察してみるとよい。
大企業の商品でも、新商品が長く棚に残ることはほとんどないのが分かる。
それでも大企業が商品開発を続ける理由は、1つ商品が当たればそれまでのコストがすべてカバーされ、おつりがくるからだ。
▽
最初の仮説はまず当たらない。
そこで、失敗した反省を踏まえ、仮説を修正しよう。
「次はこうしたらうまくいくのではないか」
「今度はこんなやり方に変えてみたら人気が出るのではないか」
「ターゲットを変えてみよう」
「価格をこう変えてみよう」
といった「修正した仮説」を立てる。
ではこれでうまくいくのかといえば、残念ながら世の中そう単純ではない。
修正した仮説も、実際はほとんどが失敗する。
「1回や2回の修正では、なかなか仮説は当たらない」
ということも、知っておきたい。
しかし、仮説の修正を続けることには意味がある。
最初の仮説には間違いが大量にあるが、修正するとその数が減るからだ。
仮説をたてる
↓
やってみる
↓
仮説を修正する
↓
やってみる
↓
仮説を修正する
↓
これを繰り返していけば、間違いの数は減り、当たり(正解)に近づいていく。
これを繰り返すうちに、あるとき突然、仮説が現実とぴたり当たる。
つまり、突然、商品が売れるようになり、講座やイベントが満席になる。
そうなったとき、人によっては
「何だか分からないけど、運が向いてきた」
そんなふうに思うかもしれない。
でもそれは運ではない。
これまで試行錯誤を蓄積することによってようやく正解にたどりついた結果だ。
▽
というわけで、
仮説をたてる
↓
やってみる
↓
仮説を修正する
↓
やってみる
↓
仮説を修正する
↓
この繰り返しは重要なことなのだが、とはいえ、果たして何回やれば報われるのだろうか。
それには答がない。
しかしこんなことを何回もやっていたら人生は終わってしまう。
いやその前に資金が尽きる。
できるだけ少ない試行錯誤で正解にたどりつきたいものだ。
どうしたら繰り返しを劇的に減らせるか?
1つ、方法がある。
仮説を上手に作ることだ。
適当に立てた仮説には、100の間違いが含まれているかもしれない。
しかし上手に考えた仮説であれば、含まれる間違いの数は50とか30とかに減る。
間違いの量が少なくなるため、仮説→検証の繰り返しも少なくてすむ。
当たりやすくなる。
では協会を作る場合、どういう仮説が
「上手な仮説」「間違いの少ない仮説」
になるのだろうか?
これについては長くなるので、検定や講座の中で解説してます。