前回のおさらい
講座の本来のクオリティとは別に、
「高い講座に見えるための要素」
というものがあることがわかりましたネ。
それは、
- 主催者がしっかりしている
- 講座を本業とする
- カルチャースクールにしない
この3つです。
しかし、じつはもう1つ、高い講座に見えるための要素があります。
今回はその話を。
もう1つの価値
早々に種明かしをします。
答は単純、「資格認定」をすることです。
養成講座と資格認定がセットとなれば、それは「資格講座」に変わります。
資格講座の価格は、通常の講座よりも高くなるのがふつうです。
「学べること=講座のコンテンツ」
という価値に加え、
「資格が与えられる」
という価値が加わるからです。
資格認定をするとは、
- 資格名を決める
- 資格取得の手続きを定める(※)
- 認定証を用意する
これによって成立するもの。
(※)通常は、養成講座の修了者に対し、試験、または課題、またはその両方を行い、合格者を認定します。
「なぜ受講料がこんなに高いのですか?」
この質問が出るのが怖くて、ついつい安くしてしまう。
そういう弱気な姿勢で価格を決めるのはやめましょう。
大切な、資格講座なのですから。
「なぜ受講料がこんなに高いのですか?」と聞かれたら、「待ってました」とばかりに喜んで理由を説明する。
これが正しい姿勢です。
そうすることにより、コミュニケーションも生まれます。
ただし「コストがかかっているから」というのは、主な理由にはなりません。
いろんな理由のうちの1つにはなりますが、コストを主な理由にしてしまうのはある意味、責任転嫁です。
そうではなく、
「資格の価値を考えると、少しも高くない」
「内容の良さを考えると、少しも高くない」
というロジックをきちんと作り、説明するようにしてください。
おまけ
参考までにこういうエピソードを。
ピカソが40代のときのこと。
とあるレストランで、隣のテーブルの客がピカソに気がつき、話しかけてきました。
「このナプキンになにか絵を描いてもらえませんか? むろん、お礼はいたします」
ピカソは快く承諾し、ペンを借りてさっと小さな絵を描きました。
喜んだ隣の客、ナプキンを受けとりながら「ありがとうございます。お礼はいかほどお支払いすればよろしいですか?」
するとピカソはにっこり笑い、「100万円いただきましょう」と答えました。
(実際にはスペインの通貨での数字を言ったと思いますが、便宜上ここでは日本円にしておきます)
隣の客は目を丸くしました。「たった1分やそこらで描かれた絵が、100万円ですか?」
その質問に、ピカソはこう答えたそうです。
「1分で描いた絵ではありません。40年の努力に、1分の時間を加えて描いたものです」