「会社」と「協会」では、人々からの「見え方」が異なります。
たとえばどのように異なるか、例をあげてみます。
会社の場合
おみやげグッズを製造・販売する「会社」を作りたくなったとしましょう。
ネットで検索すると、おみやげグッズの会社がいくつか出てきました。
このとき、すでにおみやげグッズの会社がほかに存在しているからといって、会社設立をあきらめるでしょうか?
たいていの場合、あきらめる人はあまりいません。
なぜなら、
「もっと面白い商品を提供すればいい」
「既存の会社は日本人向けにやっているから、自分たちはインバウンド(訪日外国人)向けにやればいい」
などと考えるからです。
つまり、競合する会社があっても、めげずに参入しようとします。
協会の場合
いっぽう、おみやげグッズの「協会」を作りたくなったとします。
ネットで検索したときにすでに「おみやげグッズ・アドバイザー協会」なる協会が存在していたとしましょう。
これを知ったとき、多くの人は協会を新たにつくることをあきらめます。
または、入会するなどしてその協会と積極的に関わろうとします。
なぜなら、なんとなく
「協会は1つの分野に1つ」
と思ってしまうからです。
つまり、協会の場合は競合があまり生まれません(※)。
ここが、「協会」という言葉の不思議な力です。
まとめ
(※)実際には
- 似たような協会が競合しているケース
- 協会と会社が競争しているケース
を見かけることがあります。
これは、
「せっかく協会を作ったのに、その協会が、まるで会社であるかのように行動している」
ことが原因です。
協会が協会らしく振舞っているかぎりにおいては、競争は発生しません。