どうせ協会を作るなら、長続きする協会にしたいものです。
長続きしない協会の特徴として、
「時間がたつうちに会員が協会に対してだんだん無関心になる」
というものがあります。
無関心を放置すると、会員側だけでなく協会側もだんだんモチベーションが下がり、そのうち活動しなくなる…
そういう「自然消滅」「フェイドアウト」の運命が待っています。
会費の請求が来たときにようやく「あ、そういえば自分は会員だった」と、思いだすような協会は、まちがいなく無関心にさらされています。
The opposite of love is not hate but indifference.
愛の反対は憎しみではなく無関心である。
エリ・ヴィーゼル(作家。ノーベル平和賞受賞者)
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会員が無関心になるのはどういう協会でしょうか。
スキルや技術を学ぶ
「訓練所のような協会」
は、その1つです。
訓練所のような協会は、
- 協会と会員との関係がドライなものになりやすい
- 情緒的なつながりが生成されにくい
ため、「協会に長続きしてほしい」という感情がなかなか育ちません。
たとえば教習所に通って運転免許を取っても、教習所に対する愛情はふつう生まれませんね。
卒業したら無関心になり、忘れてしまうのが通常です。
なぜなら、一般に教習所は
「単に運転技術と道路交通の知識を身につけるだけの場所」
「終わったらサヨナラ」
つまり通過点に過ぎないと思われているから。
訓練所のような協会は、それとよく似ています。
そういう通過点的な
「訓練所や教習所のような協会」
に見えてしまうと、無関心を呼びやすく、会員に愛されることが難しくなります。
スキルや技術の伝授を目的とした協会を作ることじたいはおかしなことではありません。
ただ、スキルや技術の伝授だけで終わりとせず、会員の心の中に協会への執着が育つような工夫を考えることをお勧めします。
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もしあなたがすでに協会を持っているのなら、いちど立ち止まって
「訓練所みたいになっていないか」
この機会に自問自答するのも、たまにはよいかもしれません。
(参考)