この記事は、もともと協会総研のメールマガジンに載せた文章です。
その前提でお読みください。
はじめに
情報を伝える方法は多種多様で、その手段も時代とともに進化を遂げている。
「メールマガジン」は、一昔前に比べるとその輝きを若干失ってしまったかもしれないが、いまだに独自の価値を持って存在している。
協会総研が出すメールマガジンは、何が違い、どうして生き残っているのか、この記事ではその理由を語る。
メールマガジンのブームと現在
その前に、この時代にメールマガジンはどうなのか、という話をしたい。
地道に生き残っている「メールマガジン」という存在。
協会総研もこのメールを出し始めてから10年以上たつ。
書き始めた当初は、メールマガジンはまだそこそこブームの中にあった。
多くの人がこの媒体に群がっていた。
だが、いまはもう、そうではない。
また、メールマガジンの他にもさまざまな媒体が登場した。LINEもそうだ。
その結果、メールマガジンという媒体のパワーはやはり昔ほどではなくなった。
ただしパワーが低下したというよりは、本来の落ち着くべきところに落ち着いたというべきだろう。
ブームには2種類ある。
1つは「ビリーズブートキャンプ型」。
やたらと流行るが、その後はすっかり下火になるもの。
たぶんパンナコッタもそうだろう。
もう1つは「ハリーポッター型」。
ブーム後はピークよりは沈静化するが、ある程度、人気が維持され、落ち着くもの。
たぶんティラミスもそうだろう。
メールマガジンという媒体は、ピークほどの人気はないが、ひきつづき一定の人気を維持している。
つまり「ハリーポッター型」に近い。
メールマガジン vs. LINE : 使い方の違い
そう考えると、
「もうメールマガジンの時代ではなく、LINEで情報を流す時代だ」
的な意見をしばしば聞くが、それは浅い発言だということがわかるだろう。
媒体の問題ではないからだ。
LINEは短いメッセージをパッパパッパと伝えるのに向いている。
LINEで長い文章は読みたくない。
これに対しメールマガジンに載せる文章はだいたい長い。
メールマガジンは文章を読んでもらうものだからだ。
LINEが「明滅する媒体」だとすれば、メールマガジンは「じっくりと読んでもらって納得してもらう媒体」だ。
つまり使い方が違う。
メールマガジンとLINEとでは住んでいる世界が最初から違っている。
これを比較するのは、リンゴとミカンを比較して勝ち負けを決めるようなもの。
リンゴ vs ミカンでは、好き嫌いはあるかもしれないが、勝ち負けはない。
そこを考慮せずに、メールマガジンはダメだけどLINEならイイ、と考えるのは短絡にすぎる。
繰り返すが、メールマガジンは長くてもじっくり読んでもらいたいコンテンツを乗せる媒体。
LINEは手短に軽い情報を伝えるのに適した媒体となる。
たしかにメールマガジンという媒体は昔のようなブームではない。
だが読んでいる人は今でも多い。
実際、あなたもこれを読んでいる。(※)
これはどんな媒体だろうが構図は同じだ。
協会総研メールマガジンの特徴と目的
メールマガジンを擁護するのに手間取ってしまったが、次は協会が出すメールマガジンについて語りたい。
その前に白状する。
あなたが目にしている、協会総研のこのメールマガジンだが、あなたが出すメールマガジンの参考には全然ならないかもしれない。(※)
なぜなら…。
協会総研のメール
協会総研のメールマガジンは、協会を立ち上げて運営する人、すなわち「仕掛ける側」を対象に書かれている。
いわば「B2B」のメール。
協会用語でいえば「オオカミ向け」。
あなたの出すメール
いっぽう、あなたが出すメールマガジンは、あなたの協会の会員あるいは潜在会員(会員予備群)、すなわち「仕掛けれられる側」に向けて書かれるものとなる。
いわば「B2C」のメール。
協会用語でいえば「ヒツジ向け」。
両者は大きく違ったものとなる。
最大の違いは、
- オオカミは、どこに行けばヒツジに会えるかを知りたがっている
- ヒツジは、どこに行けばオオカミがいないかを知りたがっている
という点に象徴される。
したがって、あなたが目にしている協会総研のこのメールマガジンは、あなたが出すメールマガジンの参考には全然ならないかもしれない。
まとめ
メールマガジンが今でも一部のアクティブなユーザーを保持している理由は、その情報伝達の仕方にある。
短い情報を手軽に共有するLINEとは対照的に、メールマガジンはじっくりとした文章で情報を伝え、深い内容を共有するのに適している。
協会総研のメールマガジンは、そうしたメールマガジンの特徴を活かし、オオカミ(B2B)向けにビジネスのノウハウを提供していることが、持続している理由の一つといえる。
(※)この記事は、もともと協会総研のメールマガジンに載せた文章であるため、このような書き方になっています。