わたしたちは、人を「分類」して考えることが多い。
「分類」によって理解を深め、ときには分類によってコミュニケーションが容易になる。
「分類」の背後には、さまざまな意味や影響が隠れている。
この記事では、協会における分類の意味と実用性について考察する。
人間の分類の傾向とその背景
人は、人を分類して評論するのを好む。
この傾向は、人間の心理的なニーズから来ている可能性がある。
分類によって、
- ある意味わたしたちは世界を理解しやすく、予測しやすくしている。
- 無意識のうちにわたしたちは情報を整理し、混乱を避けている。
分類はまた、わたしたちが他人とコミュニケーションを取る際の基盤ともなりうる。
共通の分類があることで、わたしたちは他人との共通点を見つけ、理解し合うことができる。
なかでも日本人は分類が好きなようだ。
典型的なのは、血液型で人を分類し、日常会話のネタにしていること。
この文化は、他の国ではあまり見られない独特のものらしい。
血液型による性格分類は、日本独自の文化として、多くの人々に「愛されて?」いる。
分類の例
おもしろ分類
日本人が好む分類には、前述した血液型のほか、たとえば
「ネコ派・イヌ派」
「右脳派・左脳派」
といったものが見られる。
筆者は「右脳派」に憧れているが、実際には「左脳派」らしい。
これらの分類は、おもしろおかしく扱われることが多い。
しかし案外とバカにしたものでもなく、自己理解の一環として、また他人との関係の構築にも役立つことがある。
動物占いみたいなものもそうだ。
これらの分類は、楽しみや会話の種として使われることが多い。
いかし、人々が自分自身や他人についてもっと学ぶ機会を提供するツールでもある。
まじめ分類
まじめ分類の例をあげると、たとえば「エニアグラム」と呼ばれるものも、人を分類して理解しようとしている。
エビデンスにもとづいた、きわめて真剣な分類といえる。
エニアグラムは、分類だけが目的ではない。
ただ、エニアグラムに基づいて分類してみると、人間の理解が深まるから分類している。
近年、注目されている「分類」の1つだろう。
エニアグラムは、個人の内面を探求する強力なツールとしても使用され、自己啓発やパーソナルデベロップメントの分野で非常に人気がある。
自然界における分類の例
こうした分類の1つに
- 肉食
- 草食
というものもある。
若者の恋愛における行動のタイプとして語られることが多いが、もとは動物の行動を分類する言葉だ。
肉食vs草食
アフリカあたりの自然界の様子を動画などで見るとわかるが、肉食動物は単独行動が多く、群を作る場合も小さな群になる。
ライオンの群は小さいし、トラに至っては、ほぼほぼ単独だ。
この行動パターンは、それぞれの動物が生存する上で最も効率的な戦略を採用していることを示している。
いっぽう、草食動物は大きな群で行動することが多い。
シマウマもキリンもヌーもそうだし、ゾウだってそうだ。
肉食動物と草食動物には、こうした違いがある。
それぞれの行動が持つ意味とメリット
肉食動物は単独ないし小さな群で行動し、草食動物は通常大きな群を作る。
その理由は、
「肉食動物は単独か少数で行動するほうがメリットがあるから」
「草食動物は群で行動するほうがメリットがあるから」
に他ならない。
それぞれの生態に応じた、理にかなった行動だ。
協会運営と「分類」
さて、ようやく協会の話をする。
協会の成長と動物の「群」の関係性
ひるがえって協会のことを考えてみると、野生動物のメタファーは協会についても当てはまる。
協会は1人で成り立つものではない。
少人数で成り立つものでもない。
協会は「集団」。動物にたとえれば、「群」だ。
この「群」の概念は、協会の成長や発展において重要な役割を果たす。
肉食的・草食的な人の特徴と協会運営への影響
言い換えると、協会は草食的な人を集めることによって大きくなりうる。
草食的な人は「群」を形成するからだ。
肉食の人は「群」の形成には消極的なので、肉食の人を集めても協会としての成長にはなかなかなりにくい。
この理解は、協会が効率的にコミュニティを構築する上で、非常に重要。
協会運営者が持つべき「見分ける眼」の重要性
したがって、協会の運営者は
「肉食の人と草食の人を見分ける眼」
を養うべきだ。
訓練をして、肉食の人がライオンに見え、草食の人がシマウマに見えるほどになれば、カンペキかもしれない(笑)。
この「見分ける眼」は、協会の成功に向けて、運営者が持つべき重要なスキルの一つといえる。
まとめ
分類は、協会運営において重要な役割を果たす。
人間の理解、コミュニケーション、そして組織の成長に深く影響を与える。
協会の運営者には、分類の力を理解し、それを協会の成長のために活かす方法の習得をお勧めする。
それにより、効率的なコミュニティの構築と管理が可能になる。