あなたの協会の会員になる人は、ほぼ全員、日本人ではないでしょうか。
だとすれば、日本人をよく理解すればするほど、協会を作りやすくなります。
ダークマジョリティとライトマイノリティ
世の中には
- 目立つのが好きな人
- 目立つことを好まない人
がいます。
どちらが多いかというと、日本の中では後者すなわち
「目立つのを好まない人」
が圧倒的に多い。
ところが、「目立つのを好まない人」は、文字どおり「目立たない」ので、そのような人がじつは多数派であるという事実に、私たちはなかなか気づきません。
この見えない多数派を
「ダークマジョリティ(暗黒の多数派)」
と呼びます。
反対に、前者すなわち「目立つのが好きな人」は、少数派です。
しかし、本当は少数派なのにも関わらず、「目立っている」というそのことのために、多数派に見えてしまいます。
この目立つ少数派は
「ライトマイノリティ(明るい少数派)」
と呼ばれます。
少数派を多数派と思いこむ勘違い
協会を作るときには、少数派を多数派と思いこむ勘違いに気をつけましょう。
すなわち、
うっかり「目立つのが好きな人」が喜びそうなコミュニティを作ってしまう
⇒その結果、多数派を狙ったつもりが少数派にアプローチしてしまっている
という間違いが起きやすいので、気をつけなければなりません。
「目立つのが好きな人」というのは「個性豊かな人」でもあります。
つまり、濃い。
「ウチの協会には濃いメンバーが集まっている」
そんな感じがしたら、それは誇らしいことではなく、じつは少数派を多数派と思いこんだ結果の危険信号かもしれないのです。
「目立つのを好まない人」がこの国に多い理由
四方を海に囲まれた農耕の国だった日本は、歴史的に「他人と異なることをネガティブに感じる」という傾向にあり、良くも悪くも「目立つのを好まない人」が量産されています。
グローバル化が進んでいる現代においてもその傾向は残っています。
たとえば学校に通っていたころ、
「この問題が解ける人は挙手しなさい」
と教師が言ったとたん教室内が静まり、先生に当てられないように下を向いてじっとしていた…そんな経験はなかったでしょうか。
学校のホームルームなどでなにかの議題について二者択一の多数決を取るとき、自分の意見よりも
「みんなの意見はどうか」(自分が少数派だったらどうしよう)
と気になってキョロキョロした記憶はないでしょうか?
たとえば職場などで
「みんなが残業しているから自分もする」
そんなことはなかったでしょうか?
多くの日本人はそうした環境のなかで
「逸脱しないように日々を過ごす文化に長期間さらされる」
という経験をして今日にいたっています。
本質的に「目立つのを好まない」のです。
まとめ
これは「協会を作ろうとしているあなた」の話ではありません。
「あなたの協会の会員になるだろう人たち」の話です。
協会を作ろうなどという企てを考えるようなあなた自身は、おそらく目立つのが嫌いでないはずです。
しかし、将来あなたの協会の会員になるだろう人たちは、だいたいが目立ちたくないタイプです。
こうしたダークマジョリティが、実際には協会の発展を支えています。