ハインリヒの法則(順)
なにかを買おうかどうか迷ったすえ、「やっぱり(今は)やめとこう」となる…。
だれしもそういう経験を、おそらく日々何度も、くりかえしています。
この「検討したけど、やめた現象」は全国津々浦々で無数に起きています。
協会の場合も同じ。
協会の養成講座を受講しようといちどは考えたけれども、結局申込まなかった…という現象です。
その理由はいろいろですが、「しょうもない原因」であることがけっこう多いといわれます。
「ハインリヒの法則」をご存知でしょうか。
これは、
という法則です。
「ヒヤリハットの法則」とも呼ばれます。
「ヒヤリとした」「ハッとした」というギリギリセーフな出来事が積み重なると、300分の1くらいの確率で大事故が起きます。
つまり「ヒヤリとした」「ハッとした」を減らすことができれば、大事故が起きる確率を大幅に下げられる、ということでもあります。
このように「ハインリヒの法則」は、大事故を防ぐのがもともとの主旨です。
なので、医療機関や建設現場などでは日々の「ヒヤリハット」をどう減らすかが課題になっています。
ハインリヒの法則(逆)
本来は事故防止を主旨とする法則ですが、これを逆手にとらえる考え方もあります。
すなわち、
「1つの成功の裏に300の惜しい失敗がある」
と考えてみるのです。
これは協会の講座などでいうと、
「受講の申込が1件あった背後には、受講を検討したのになんらかの理由で申し込まなかった人が300人いる」
となります。
「講座の集客がうまくいかない」と悩む人は、ここに手を入れてみるのも1つの方法です。
あなたの講座は、決して人々からスルーされているわけではありません。
講座がつまらないわけでもありません。
関心がないわけではありません。
受講した1名の人が現れた背後には、受講を検討したけどなんらかの理由で受講しなかった人がたくさん隠れています。
でも、見えないのです。
実際には、受講を「検討」してくれた人はたくさんいます。
じつはそこにある「がっかり」
協会の養成講座を受講しようといちどは検討したけれども、結局申込まなかった。
冒頭に書いたように、その理由は、「しょうもない原因」であることがけっこう多いといわれます。
とくにオンライン化が急速に進む昨今では、「しょうもない原因」のほとんどが
- ウェブサイトの周辺
- セミナー管理ツールの周辺
などの「不手際」にあります。
わかりやすい単純なものでいうと、たとえばこういうのです。
- 開講日時がどこに書かれているか、わかりにくい(あるいは、書かれていない)
- 開講日時の情報が古いままで、更新されていない
受講意欲が満々な人であれば問いあわせしてでも開講日時を知ろうとしますが、大多数の人は、そういう不備なところにがっかりしてサイトを閉じます。
ほかにも
- バナーをクリックしたらエラーメッセージが出た(リンク切れ)
- あるページに書いてある情報と別のページの載っている情報が矛盾している
などが、「がっかりポイント」です。
ミスを探し回る
このテのものはただのミスなので、直せば済む話なのですが、多くは気づかずに放置されています。
この「気づかずに放置されている」箇所がウェブサイトの中などに、意外とたくさんあります。
みずから「ミスを探しまわる」ことをしないかぎり、放置されます。
これが
「惜しくも受講しなかった300人」
を生み出しています。
とくに、
「完全に自動化にしたから、あとは放っておけばよい」と安心したにも関わらず、気がつかないところでちょっとしたミスが積みあがり、訪問者の離脱をまねき、いつまでたっても集客できず、首をかしげる
そんなケースをよく見ます。
残念ながらこうしたミスをわざわざ指摘してくれる人はあまりいません。
自分たちで見つけるしかない。
どこかに必ずミスがあるという前提で、自分たちで「ミスを探しまわる」ことが重要だといえます。
ミスの数が減れば減るほど、
「惜しい失敗」
は少なくなり、申込の確率が上がるのです。