協会を運営するための必須機関である事務局。
講師のように前に出ることは少ないですが、彼らがいなければ協会は確実にうまくいきません。
会社で言う人事・総務・経理などにあたり、協会を裏で支えるまさに陰の立役者と言えるでしょう。
今回は、その事務局の役割について解説します。
現在事務局の立場にいる方はもちろんですが、
「講師にはなりたくないけど、協会のサポートをしたい」
と今後事務局としての関わりを考えている方はぜひ一読ください。
開講予定の告知
講師や運営陣と日程調整をし、講座の開講スケジュールを決定します。
協会によって会員の特徴も異なるかと思いますので、なるべく会員のほとんどが参加できる日時を選びましょう。例えば、会社員の方が中心の協会であれば、平日日中の参加は難しいでしょう。
逆に専業主婦が多い協会であれば、朝や夕方など子どもの送り迎えや食事の準備をする時間帯は避けた方が良いです。
会員数が少ないうちは、いくつか日程の候補を挙げて会員に選んでもらい、最も参加率の高い日時にするというのもいいでしょう。
この時に忘れてはならないのが、会場の確保と同時に進めること。
日時が確定してから空いている会場を予約するという順番ではいけないというわけではありませんが、
アクセスが悪かったり、設備が不十分な会場しか予約できなかった場合、参加率が下がる可能性もあります。
できれば日程を確認するのと同じタイミングで会場の目星も付けて、いつでも予約できる状態にしておくのがベストです。
そうして開講スケジュールが確定したら、HPなどにアップして会員に告知します。
問い合わせ対応
HPから来た問い合わせや、協会の会員から直接質問された内容などは関係者と共有します。
場合によっては事務局だけで判断できないこともあるかと思うので、講師など回答できるメンバーに確認を取り、間違いのないよう回答します。
この時、なるべく早めに返答することに気を付けましょう。
担当者に確認しているうちに忙しくて回答できたのは1週間後…などということになってしまうと、問い合わせした会員からの協会に対する信頼を落としてしまうことにもなります。
もちろん時間がかかってしまう質問もあるかと思いますので、その場合は「確認いたしますので、〇月△日までに回答します」というように、回答期限を伝えましょう。
そういった小さな気遣いが事務局にとって事務局にとって非常に重要です。
受講申込受付~講座当日に向けた準備
受講申込をどのように受け付けているかによりますが、HPの申込フォームやメールで申込を受けた場合は確認のメールを返信します。
確認メールには、申込を受け付けた旨や初回講座の日程、事前振込の場合は口座番号などを記載しておきます。
その後、期日を過ぎても受講料の振込がない場合は、リマインドのメールを送り、全員分振込が完了したことを確認できたら参加者名簿を作成します。
当日までに受講生に送るものや、やっておくべき課題などがあれば事前に送り、人数分の教材を用意しておきます。
協会の講師や運営関係者にも前日までにリマインドしておくと確実です。
講座当日の準備・案内
講座当日は遅くても受講生の集合時間の30分前までに会場に着いて準備をします。
- 室温は最適か
- トイレの場所は迷わないか
- マーカーペンはしっかり書けるか
- プロジェクターは映るか
- 机や椅子の位置は適切か
- 撮影の準備はできているか
など受講生が到着するまでにやるべきことは意外とたくさんあります。
協会の受講生が到着したら、受付からスムーズに着席できるように誘導することも大切な役目。
事務局が複数名いる場合は、あらかじめ役割分担しておくと当日誰が何をやるのか迷ったり、あたふたすることなく円滑なアテンドができるはずです。
名簿管理
受講生名簿を厳密に管理します。
個人情報なので、取り扱いは慎重にし、外部に漏れないよう徹底してください。
また、新規入会したら名簿に追加、退会したら削除と常にアップデートしましょう。
在籍しているのかいないのかわからない会員がいるという状態が発生するのは、管理が雑になっている証拠です。
名簿に書いてある名前全員が大切な協会の仲間だという意識を持ち、厳密な管理を心がけてください。
受講生・修了生・講師への業務連絡
随時必要な業務連絡を行います。
天候の影響による日程変更や会場の変更、課題の確認や交流会の案内など、突発的に発生する連絡事項は何度か開催している講座であればつきものです。
講座の終了時に周知するのか、メールで伝えるのかなど、連絡方法もその時によります。
臨機応変さも求められるので、柔軟に対処することが大切です。
まとめ
協会における事務局の役割を再度復習しましょう。
- 開講予定の告知
- 問い合わせ対応
- 受講申込受付~講座当日に向けた準備
- 講座当日の準備・案内
- 名簿管理
- 受講生・修了生・講師への業務連絡
ここで挙げたのはすべてではありません。
細かく挙げるとキリがないほど、事務局はたくさんやるべきことがあります。
一見派手なポジションではないので簡単だと思われがちですが、細やかな心配りやタスク管理能力、講師や会員との調整力など、求められることが多いので、誰にでもできることではありません。
これから事務局をやりたいと思っている方は、事前にその点を認識し、責任感を持って全うしましょう。