仕事にならない問題
あなたの協会の会員さんが
「協会の資格を取ったけど仕事にならない」
と、協会のことを批判していたとします。
じつはこうした批判を受ける協会をしばしば見かけます。
マイナスのクチコミはプラスのものよりも早く広がるので、協会の評判が落ちていく。
なかなか怖い話です。
こんなことが起きないようにするにはどうしたらよいでしょうか。
「批判禁止令」でも出すのでしょうか。
そんなことはできませんね。
むろん「協会の資格を取ったら必ず仕事になる」という状態を作れればそれで解決ですが…。
それができないから悩んでいるわけです。
仕事を提供することの難しさ
協会が提供する資格は、いわゆる「民間資格」と呼ばれているものです。
これに対して、世の中には「国家資格」と呼ばれるものがありますね。
「権威」という意味では、一般的には民間資格よりも国家資格のほうが世間の信頼が高いです。
では国家資格を取れば仕事になるのか?
そうとも限りません。
「国家資格を取ったけど仕事にならない」というケースは山のようにあります。
弁護士のような花形の国家資格でも、最近は「資格を取ったけど仕事にならない」ことが多いといいます。
弁護士ですらそうなのですから、ましてや民間資格の場合、「協会の資格を取ったけど仕事にならない」となるのは、むしろ無理もないことかもしれません。
ま、協会の立場からすると
「仕事になるかならないかは本人の努力しだいだ」
「協会の責任にしないでほしい」
と言いたいところでしょうね。
(国家資格にしてもそうですが)
【発想を変えて】仕事を提供しない協会にする
「協会の資格を取ったけど仕事にならない」
こういう文句や批判が出てくるのは、
- 「資格を取って仕事にしたい人」が会員になるように協会を作ったから。
- 「資格取得にかかった金額を、その後の仕事で回収したいと考える人」を対象にして協会を作ってしまったから。
- 「資格を取れば仕事になりますよ」という触れ込みで会員募集をしているから。
そういう協会にしてしまった以上、そのとおりにならなければ批判が出るのは当然のことです。
ではなぜ、そもそも「資格を取って仕事にしたい人」が会員になるように協会を作ってしまったのでしょうか?
これは、協会を作る側に
「メリットがなければ人は会員にならない」
「仕事にならなければ人は受講しない」
という強迫観念があるからです。
じつは、これは完全な思い込みにすぎません。
この思い込みを振り払うことができたら、あなたの協会は改善します。
そもそも「資格を取って仕事にしたい人」が会員になるように協会を作る必要があったのか。
ここをよく考えなおしてみませんか?