協会は「広めるための器」
何か世に広めたいものがあるとき、協会が作られます。
協会は普及活動に向いているからです。
さて、これから何かの普及事業を行うとしましょう。
たとえば、
「○○式カウンセリング」
といったカウンセリング法を開発した人が、それを普及させるために協会を起こすとします。
このとき、普及のしかた(事業モデル)には主に2つの異なる方式が考えられます。
それは、
みずから○○式カウンセリングを行う
という方式と、
○○式カウンセラーを育成する
という方式です。
直接みずから動く
前者(みずから○○式カウンセリングを行う)の場合、その協会は
「○○式カウンセリング協会」
という名前になるでしょう。
必ずしもこの名前でなくてもよいですが、「名は体を表す」の観点でいえば、「○○式カウンセリング協会」がもっともシンプルで典型的です。
事業としては、
「○○式カウンセリングサロン」
のようなものを、みずから各地で展開することになるでしょう。
カウンセリングサロンは協会の直営になります。
協会が各地で直営のカウンセリング・サロンを開くためには大勢のカウンセラーが必要になりますので、協会は
- カウンセラーになりたい人をその都度、「募集」する
- 応募してきた人に研修を受けてもらう
- 合格した人を認定カウンセラーとして直営のサロンに派遣する
ということをします。
ただ、この方式は協会というより会社に近いものです。
会社を作ってカウンセリング・サロンを展開すればよいだけの話なので、わざわざ協会にする必要がありません。
動いてくれる人を育成する
後者(○○式カウンセラーを育成する)の場合、その協会は
「○○式カウンセラー協会」
という名前になるでしょう。
この場合も、必ずしもこの名前でなくてもよいですが、「名は体を表す」の観点でいえば、「○○式カウンセラー協会」がもっともシンプルで典型的です。
事業としては、
「○○式カウンセラー養成講座」
という資格講座を行うことが中心となるでしょう。
その養成講座で養成された○○式カウンセラーが、各地でカウンセリング活動を行います。
○○式カウンセリングを広めるのは協会ではなく、養成された○○式カウンセラーの方々です。
協会が「○○式カウンセリングサロン」を運営するのではなく、養成された○○式カウンセラーがカウンセリング活動をします。
協会は会員(○○式カウンセラー)の活動をサポートする役割をします。
こちらの方式は、きわめて協会に向いています。
協会らしい活動形態といえます。
まとめ
何か広めたいもの(たとえば○○式カウンセリングのメソッド)があるとき、その普及方法には
- 「○○式カウンセリングサロンを運営する」のように、みずから動く方式
- 「○○式カウンセラーを育成する」のように、動いてくれる人を増やし、サポートする方式
があります。
前者は協会より会社に向いている方式です。
これに対し後者は協会に向いている事業モデルです。